アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
「早く戻ってきてください」
「良かったです」
「無理するなよ」
「しぶとい男だな」
様々な言葉を一言ずつ投げかけ、病室を後にする。
お母さんに捨てられて、孤独だった伸也さんがこの街を選んだわけがわかったよ。
伸也さんにとってこの街が孤独を埋めてくれたんだね。
汚いことや惨いことが平気で行われる街。
誰にも干渉しない街。
出来損ないのたまり場と呼ばれる街。
でも、愛が溢れていたんだね。
伸也さんはその街を守りたかった。