アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女

私はここにみんながいる事を忘れて、伸也さんに抱きついた。




忘れていなくても抱きついたと思う。





この嬉しさをどう現していいのかわからない。





上手い言葉なんて見つからなくて、嬉しいのに涙ばかりが溢れ出てくるの。






「付けてくれるか?」





私はコクリと頷き汗ばんだ左手を差し出した。






「綺麗…」





私の薬指で光るダイヤ。




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