アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女




「亜美、もう決めたことなんだ」




「…………」




私はなんて答えればいい?





「結婚しても、亜美をアイシテル。俺は生涯亜美だけのものだ」




「でも…」



他の人と結婚しちゃうんでしょ?





「亜美はもう一人でも生きていける。大丈夫だ」





「それは…」



伸也さんが側にいてくれたからだよ。





「もし、亜美がまた死ぬ事を恐れなくなったら、俺はすべてを捨てて亜美の元に戻る。この手で亜美を幸せには出来ないけれど、俺は…亜美を苦しみからは何度だって救ってやる」




あぁ〜これがこの街を仕切る男の愛か…




けして甘やかさず、独り立ちの手助けをしてくれる。



そして、もしもの時には命さえも差し出す男。




そんな男にこの街は救われた。




この男だからこそあんなに多くの仲間が出来たんだ。



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