アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
「もう2度と私達の前に顔を出さないで」
「わかった」
「仲間だなんて言って欲しくないし」
「わかった」
私はどうしてカズにここまで言われなきゃいけないのだろう。
悔しさがこみ上げる。
でも、ここで泣きたくはない。
私は握りこぶしに力を込め、立ち上がった。
「逃げるの?」
「もう2度と顔を出さないでって言ったのはカズでしょ。まだ、言い足りない?」
私は振り返りカズを睨みつけた。