アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
個室のような部屋に入ると、2人の足が止まり誰かが椅子から立ち上がる音がした。
「お待たせしました」
「いえ。私達も今来たところですよ」
運命の彼の顔がみたいけど…緊張して顔が上げられない。
「亜美、ご挨拶を」と耳元でママにせかされる。
私は下を向いたままの格好からお辞儀をした。
「ぶっ。不恰好なお辞儀だな」
「これっ。なんて事を言うの。すみませんね」
えっ?
気のせいだろうか…恐る恐る顔を上げた。