アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
学校には行けというのが、伸也さんの命令らしく、こたぁやカズも毎日学校には行っていた。
だから、私も学校へは行く。
そして、帰ってくるとたまり場で時間を過ごしたり、たまにだけど、カズと一緒に外へ出て遊んだり。
そんな生活の中で、私はここに屯する奴らの共通点を見つけた。
伸也さんの言うように、ここに集まる奴らは、みんな何かしら抱えて生きている。
その寂しさや怒り、不安、悲しみを紛らわすように、馬鹿なことを繰り返す。
毎日を楽しむことで、それらを忘れようと、乗り越えようとし、生きている意味を見つけようとしている。
だから、こうやって今日も笑えてる。
でも、私には見つからない。
生きる意味も、生きる楽しさも。
やっぱり死ぬことなんて怖くないんだ。