アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女


殴られている猛も助けたいけど、殴っている伸也さんも辛そうだった。


悲しそうな背中を、これ以上見ていたくなかった。




「やめて!」



「亜美?」



私は殴られる猛に覆いかぶさるように、伸也さんと猛の間に入った。



頬に感じた鈍い痛み。



伸也さんの拳がスローモーションのように私の頬に当たる。



そして、そのまま目の前が真っ暗になった。



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