【原作】妖精なアイツ
「だから、
規子に言ったんだ。

『俺たちの関係は保留にしよう』

って―…」








沈黙が続いた。



お互いに、
何を言ったらいいか分からないみたい…




「それで…
のり姉は何て言ったんですか?」



私がここで聞くべきじゃないんだろうけど、
出しゃばった。



妖精もそれが気になってるだろうし…
私が勝手に思ってるだけかもしれないけど。





「何も言わなかった。
ただ俯いて、頷くだけ…

アイツは光太の気持ち知らないから、
不安なんだろうな」






「だから…桜井先生は、
ゴリーチャーとイベントに出るつもりなのかい?」



『多分そうだろう』
と、染五郎さんは頷いた。






「分かった…
僕が何とかしてくるよ。

ごめんね。
ブラザー…」




そう言って妖精は、
微笑んだ。



『何とかする』って…
どうするつもりなんだろう…
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