【原作】妖精なアイツ

漫才

「だから、
そーちゃうって!」



妖精がのり姉に告白してから一週間が経った。
今は何も無かった素振りで、その事には触れてない。



『辛かった?』
『今でも好き?』
『もう諦めついた?』



…とか。
前までの私だったら、聞けてたんやろなあ…。



今は、気持ちがあるから、聞けない。




「ん?何がだい?」



こののん気な顔…。
むかつく。






「うわああああああああ!!!」




…な、何?



「ゴリーチャーが泣いてるね。」



そこには大人げなく泣くゴリの姿があった。




「桜井先生が!
ううう…。」




多分、のり姉が染五郎さんと仲直りしたから、イベント断られたんだろーなあ…。




「よー!
わが妹よ!」


「兄貴!どないしたん?」


「漫才の練習や!
まあ、練習せんでもお兄様は天才やけどな!なんてったって笑いの神様やし。」



…はあ。
組むやつおんのかよ…。



「長谷川と!」



……はせ…?





……ああ!




はじめに登場した、だれもが忘れた長谷川と!?




幼馴染だというのに存在を忘れていた…。



「3日前に越してきてんて」



そんなん聞いてないで!?
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