【原作】妖精なアイツ

気持ち

デートというものは、
好意のある男女が二人っきりで遊びに行ったりする事…やんなあ?



「うっわ!
お前このハゲ!!何しとんねん!!!」



兄貴の声で正気に戻る。
私の手にはアイスの棒だけが握られていた。



兄貴の脱ぎ散らかしたシャツにはアイスがベットリと付いている。



兄貴はそのシャツを掴み、
アイスを私の顔になすりつけた。



「何すんねん!
ベトベトやんか!!」



私はティッシュを手に取り、
顔を拭いたが、まだベトベトする。



「さっきからボーっとして気持ち悪いなあ。
何考えてんねん?」



何って…
別に何もないけど。



「やらしい事考えとったんか!
発情期やな!?」



「それは兄貴やろ!
メイドのエロビデオとか買ってんちゃうで!!」



私はティッシュの箱を兄貴に投げつける。
箱は兄貴の顔に命中する。



「お前、メイドを馬鹿にすんな!!
萌えやぞ、萌え!!!」



兄貴はティッシュを持って自分の部屋に戻って行った。
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