【原作】妖精なアイツ
あれ……
どう考えても………………





アフリカ象やん……………。

アフリカ象って!!



私は高速で瞬きをする。
しかし、何度瞬きをしようが、
目を擦ろうが、

どう見てもアフリカ象だ。



アフリカ象のオデコには、あつかましく『馬』と書かれている。



ゴリ………?




「ふふふ……
これで日頃の恨みが晴らせるぞ……」



ボソリとゴリが呟くのを、
美希には聞こえていた。



大人気ない………
そう、ゴリは大人気ないのだ。



「で、何の勝負するんだい?」



そう妖精が言うと



「ちょー待って!」



私は右手を妖精の方に伸ばした。



「なんだい?
ミッキー。」



キョトンとする妖精に、不信感を抱く。



「あんた、ちゃんとツッコミや!

あんなんどう考えても馬ちゃうやろ!?」



美希は必死になって妖精の肩を揺さぶった。



「ははは!

何を言ってるんだい、
ミッキー。

あれは馬だよ。
その証拠にオデコに書いてあるじゃないか」



私は妖精の肩を揺さぶるのを止め、
絶句した。
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