【原作】妖精なアイツ
そんな私達を見て、
ゴリはニヤリと笑った。

「桜井。
お前は分かっていないようだな。

岩松はアホなんだ。」


ゴリは私の肩にポン、と手をのせた。


……………。
分かってたさ。


分かってたけども!


ここまでとは思わんやん…。



私は大きくため息をついた。



「じゃあ、綱引きするか。」


ゴリはにこやかに言った。



ぜっっっったい負けるやん!!!





それでも妖精は戦うつもりらしい。


…やめとけばいいのに。



私は何を言うのも面倒くさくなり、
ヤツらに背を向けて砂のお城を作っていた。



『パオ――――――ン!!』


……ん?
私は後ろを振り返った。

後ろを振り向くと、
象は海であっぷあっぷと溺れている。



何故…?



「ふっ
どうだい!

ケインに勝てる馬なんている筈が無いのさ!」



…なんと、
小杉が勝ったらしい。
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