【原作】妖精なアイツ
それからヤキモチの演技が上手くなったのはいうまでもない。


珍しくゴリに褒められても、
なんだか嬉しくなかった。


知らなくてもいいような…
知りたくなかった感情が、

ずっと僕の中で渦巻いていた。



兄貴と桜井先生が、
あんなに仲良かったなんて知らなかった。



別にわざわざ言う程の事でも無いのは分かっている。



「はあ…」



何かため息ばっかりだな…。
そう思い、げた箱へ向かう。



明日は舞台の日だ。



「やれるかな
この状態で」



ぼそりと呟き、
家路についた。



台本を何度も読み返し、
あの言葉を思い出した。




『私妖精って好きやねん』



その言葉を思い出し、
夜中まで台本をよみ返していた。
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