【原作】妖精なアイツ
「はあ~。
終わったー。」


さすがに肩が痛い。
かなりの時間してたからなあ…



「…って、え!?」


窓の外は真っ暗だった。



「よ…妖精は!?」



私は急いで屋上へと向かった。




階段をドタバタと駆け上がり、
屋上のドアを開けた。



秋の始まりのこの季節の夜は、
肌寒く、体が震えた。



辺りを見回しても、
妖精の姿は無い。



「帰った…よね。」



私は残念に思い、
肩を落とした。



「ぴぎゃっ!?」



頬に何か当たり、
私は声を上げた。



「ミ、ミッキー…
ビックリするじゃないか」



妖精…。



私の頬には、
暖かい缶コーヒー。




「疲れただろう?
飲みなよ!」



「あ…ありがとう」



私はそれを受け取った。



「今まで、待ってたん?」


「そうだよ?」


さっき触れた妖精の手は冷たかった。
ずっと屋上で待ってたのだろうか…。



「中で待ってれば良かったのに…」



「だって僕は『屋上で待ってる』って約束したしね!」



変な所真面目やなあ…。



私は可笑しくなって少し笑った。

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