クール×彼 Ⅳ
―――ぱたん…
「わぁ~
この部屋って、夏樹の……っきゃ!?」
『夏樹の部屋なの?』
って聞こうとしたら、
私は壁と夏樹の間、つまり、壁に追いやられて、顔の両隣に夏樹の手がある状態。
「な、夏樹っ??」
「あの男…誰だよ」
……………へ??
「へ??」
つい、心の声をそのまま口に出して言ってしまった。
「昇降口の前でネクタイ結んでやってたヤツだよ」
し、昇降口で…ネクタイ?
私は一生懸命、1日を振り返る。