俺様生徒の甘いくちづけ
「なになに~?美桜、あやしい。誰のこと、考えてるの?」
佳奈があたしの肩に自分の肩をピタッとくっつけ、なにやら嬉しそうな目であたしの顔を見る。
「……べつになんにもないよ」
「嘘!今、美桜、誰かのことを考えてた顔してたっ!」
言われたことが図星で、思わずどもってしまう、あたしって!?
「だ、だ…誰のことも考えてないから」
「正直に言いなさいってば!」
もう~佳奈、しつこすぎ!
「あっ!じゃあ、学校でなんかあったんだ!」
「佳奈が期待するようなことはないって!ただ、あたしにつきまとってくる生徒がいるだけ……」
このままじゃ、この話が終わらないと思って正直に話した。だけど……。
「なに…その目は?」
佳奈が目を細めてあたしの目をのぞきこむ。
「それって…男の子でしょ?」