俺様生徒の甘いくちづけ
「おいって!こっち向けって!」
「もうっ!なにするの!」
あたしのアゴを五十嵐くんが強引に親指と人差し指で摘まんで、自分の方に顔を向かせた。
「触んないでよ」
「美桜がオレを無視るからだろっ!」
頭が痛い時にこんな大きな声を出されたら、余計に頭痛がひどくなるんだけど。そんな時に
「美桜、お前さ…なんか今日、目が潤んでるし赤くね?」
って…言いながら、急接近してきた大きな瞳になんでかドキドキしちゃって!?
「大丈夫だから、離れてっ!!」
と、五十嵐くんに負けないくらい大きな声を出して、がっちりした肩を突き飛ばしていた。