俺様生徒の甘いくちづけ
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この日、あたしは隠れ家になってる音楽室に1度も足を踏み入れなかった。
理由はなんとなくきまずかったから。
誰とって、それは……。
音楽室にあたしがいることを知って、必ず姿を現す…五十嵐くんで。
今朝、あれからバスを降りるまでの間。
あたしはずっと彼の肩に体を預けていた。
それを思い出すと、なんか顔を合わせづらくて。
あ~~、あたしってば、なにやってんの!?
アイツに気を許しすぎっ!!
だけど──・・・
しっかりとした肩にもたれていた間…不思議と頭の痛みが消えていたなんて、あれってただの偶然?
なんでかわかんないけど安心しちゃう…五十嵐くんの温かさ。
あぁ~もうっ!
また、なにを思い出してるの!
「ハッ、クシュンッ!!」