俺様生徒の甘いくちづけ
そんなことを思いながら…
あたしは安心した気持ちになって、もう一度 瞳を閉じていた。
大きな手をキュッと握ると、その動きに合わせてくれるかのように強く握り返してくれる。
たった…それだけのことで、心がどんどん落ち着いていくのがわかる。
あたしは安心しきって、また深い眠りについた。
「……んー…っ」
あれからどれくらい寝てたんだろう。
ゆっくり瞼を開けると、部屋の中は暗くて。
部屋のライトの1番小さな豆電球のオレンジ色の明かりが点いてるだけ。
そうして…少しずつ目が暗さに慣れてくると
寝ているあたしのすぐ横でベッドの脇にもたれかかるように…寝ている人の姿が見えた。
そこに今いるのは──・・・
──たっちゃん…じゃない。