俺様生徒の甘いくちづけ
でも、そう怒って反論してみても、心臓はどんどん暴れ出すばかりで。
ほんとになんなの…これ。
「あっ美桜、やっぱ照れてる。ってことは、やっと美桜もオレのことを意識したわけだ」
「だから、ちがうってばっ!もう何度も言ってるじゃない」
「かわいーヤツ」
フッと心の底から嬉しそうに笑って、五十嵐くんがあたしの髪をくしゃくしゃに撫でる。
それに合わせて破裂しそうになる心臓。
もうギブッギブッ!耐えられないし!
「絶対に絶対にそんなのありえないから!」
あたしは急いで音楽室から出て行く。
「あっ、ちょっと待てよ!美桜、お前病み上がりだし、今日送ってくから。どっかで待ってろよ」
「結構ですっ!」