俺様生徒の甘いくちづけ
『たっちゃん、気分でも悪いの?』
『……え』
『顔色が悪いみたい』
『いや、大丈夫。それより、美桜に…大事な話があるんだ』
『大事な話?』
『……ああ』
やっと、たっちゃんの大きな瞳があたしを見てくれた。
そして、じっとあたしの目を見つめる。
大事な話って、もしかして──・・・!?
そんなの、あるわけない!…って思いながらも、また佳奈の話を思い出し、意識して心臓がうるさくなる。
それをたっちゃんにバレないように、平静を装うだけで精いっぱいで。
たっちゃんの腕を急いで掴み、部屋の中に招き入れた。
『わかった。部屋の中で聞くよ!早くあがって』