俺様生徒の甘いくちづけ
・もう1つの誕生日
交渉成立後の次の日の朝。
「あっ、クスッ」
バスに乗り込むと1番後ろの席に座ってる五十嵐くんを見つけた。
肩にカバンをかけたままで、首を傾けて居眠りしてるみたい。
ネクタイなんか、首にかけてるだけって感じでダルさ全開の彼。
しばらく眠っている様子を見てると……。
閉じていた瞼がパッと開き五十嵐くんと目が合った。
わっ!なんか、意識しちゃう。
そりゃ…あんな約束した後、意識するなっていう方が無理で。
こっちに五十嵐くんが近づいてきた。
「美桜、おせーよ。待ちくたびれたし」