俺様生徒の甘いくちづけ
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そうして…今日が約束の最後の日。
なのに、この日…五十嵐くんはバスに乗って来なかった。
昼休みになって、急いでお弁当を食べ終えて音楽室にも行ったけど、そこにも彼の姿はなくて。
「どうして……」
その後、あたしは自分でも信じられないけど、五十嵐くんがいる2年B組のクラスに向かっていた。
「あれ?古賀っち、珍しいね?」
クラスの前に着き、中を覗こうとしたところを女子生徒に声をかけられた。
「あっ…うん」
「うちのクラスに用事でもあるの?」
「ちょっと散歩してたら、ここまで来ちゃった」
「アハハッ!ウケる。なにそれ!古賀っち、疲れてるんじゃないの」
大爆笑する彼女の後ろを見渡したけど
やっぱり…アイツの姿はどこにもなかった。