俺様生徒の甘いくちづけ

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「あぁ…もう、いいじゃない!」


それから6時になって学校を出た後、1人でいたくなくて友達の何人かに連絡をしてみたけど……。


みんな、すでに予定が決まっていた。


そりゃそうだよね。金曜日の夜だもん。


結局、1人で部屋に帰って、テレビをつけてボーッと見てた。


前髪にはピンクのクリップ、白のTシャツにまっ赤なジャージを膝まで折ってはいて。


片手にビールを持ち、ソファーの上であぐらをかいている…22歳の女。



17歳の男の子がそんな相手にするわけがないじゃない。



1週間、あたしのことをからかって…あたしの態度を見て笑ってたに違いない。



「やっぱり…1人の方がラクだ」



強気な言葉に似合わない涙が頬を一粒…流れる。



「あれ…なんで…?」



どうして…あたし泣いてるの?


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