俺様生徒の甘いくちづけ

「あー…もうやだ…」


頬に流れる涙を拭うため、テーブルの上に缶ビールを置き



力なくソファーに横になった時、チャイムが鳴った。



──ピンポーンッ



「えっ、こんな時間に誰よ」


もう誰も来ないって思ってたのに……。


宅急便かなにかだったら居留守を使おうと、おそるおそるインターホンに映る人物を見ると



「…………」



自分が目にしているものがすぐには信じられなかった。


すると、急にドアをドンドン叩く音と玄関先から大きな声が聞こえてくる。



「おい、美桜いるんだろっ!!」


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