俺様生徒の甘いくちづけ


「……忘れてるのかと思った」


「バーカ。オレが忘れるわけねぇじゃん」


ところどころラインストーンがついたオシャレな黒のTシャツにグレーのパーカーを着た五十嵐くんは制服姿と違って…いつもより大人っぽく見える。



「……そっか」



そしてあたし達はいつの間にか、互いの目を見つめ合っていた。



「つーか、ヤベぇな」


「なにが?」


「今、美桜がオレ見て嬉しそうな顔してるんだけど」


「えっ、そんな顔してない!」


「いや、絶対にしてる」



その言葉と同時に、五十嵐くんにさらに強い力で抱き締められた。



「キャッ、なにするの?」


「やっぱり嘘ついてる。美桜の心臓…すげぇ音してるし」


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