シュガー × シュガー
バスに揺られ、自動車学校に到着。
受付に行き、原簿を受け取る。
少し期待したが
そこにも西野先生の姿はなかった。
今日の予定は乗車2時間と学科1時間。
最初の乗車までに時間があったため、
ロビーに向かった。
「ねえ玲美!メールしないの?」
伊織はまだ中川のことを言ってくる。
「しないってば」
あたしは素っ気なく答えた。
「でも…かわいそうじゃん」
しつこく食い下がる伊織。
「じゃあ伊織がメールしたら?」
なんかめんどくさくて
言ってしまった。
「まじ?いいの?」
…まさか、のってくるとは。
結局、伊織から中川にメールを送るというよくわからない展開になってしまった。
「お願いだから、余計なことは言わないでね」
念のため、伊織に忠告した。
「わかってるわかってる♪」
なんか軽い返事に不安になりながらも、
中川のアドレスがかかれた四つ折の紙を
伊織に手渡した。
嫌な予感。
けど、まあいっか。
やがてチャイムがなり
あたしたちは乗車場所に向かった。