シュガー × シュガー





「なんでそのこと知ってるんですか?」


再び車を動かしながら聞いてみた。


「あー、西野に聞いたんだ」


にしの?西野?
西野先生??

…なんで!?なんでなんで?



「西野先生が、ですか?」


「そうそう、昨日送迎から戻ってきたときに話したんだけど。昨日の楽しげだった彼でしょ?」


全部つつぬけなんだ。

一気に顔がほてった。

しかもただのからかいを、
ラブレターだなんて美化されてる。


「からかわれたんです。あの人に」


「いや、あれは絶対本気だな!」


「…なんでわかるんですか?」


「普通気にならない女の子に、手紙なんか渡さないよ男は」


「…え」


伊織と同じこと言ってる。


「平岡さん鈍感だなあ!かわいそうだから、返事してあげなよ★」


「返事っていうか、あの紙にアドレス書いてただけなんです」


「アドレス!?そりゃーなおさらメールすべきだねっ!」


少年みたいな広瀬先生。
楽しんでる…?




「まあ西野に言っておくよ!平岡さんは鈍感だって(笑)」


「えっ、なんで西野先生に!?」


「何となく(笑)」


「えー!やめてくださいー」


「ははっ♪」





そんなやり取りをしてるうちに
教習が終わった。



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