シュガー × シュガー
「それはもったいない」
再び吐き出した煙と言葉。
もったいないって…
これ以上そういうこと言わないで。
あたし、ばかだから期待してしまう。
教官なんてこんなもん。
自分で自分の心に
ブレーキをかけないと。
負けてしまいそうだ。
先生に溺れてしまいそうだ。
ていうかもう溺れかけ?みたいな。
しばらく続く沈黙。
だけど今なら、先生の隣なら
それさえも心地好いと思える。
横顔を盗み見た。
「ん?」
先生もこっちを向いて
バッチリ目が合う。
最高潮に顔が赤らむのがわかった。
「どした?」
「あ、いえ…」
「なんか悩み事でも?」
「…悩み……」
「俺でよければ話聞きますが?」
まさか、先生から
そんなこと言ってくれるなんて。
びっくりして、
ちょっと照れて…あたしは
思わず言ってしまった。