シュガー × シュガー


唇を噛み締めた。

自分でもなんでこの一言を行ったのか
さっぱりわからない。

無意識だったのかもしれない。

それに、もしかしたら先生には聞こえていないかもしれない。



車は走り続けた。


家の方向から
離れてるように感じたけど
あたしは気にしなかった。



もっと先生といたい。

家に戻さないで。

まだ帰りたくない。


窓の外を向きながら、目を閉じた。



先生は一言もなにも言わなかった。





どれくらい経ったかわからないけど
しばらくして、車が止まった。




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