恋する魔女

おかしなデート

次の日曜日────




「おや?ジュリア、どこへ行くの?」


「あらママ、おはよう。下界へ行ってくるわ。」




部屋で身支度していると、派手な洋服を着ているドーラが入ってきた。




「ショッピングかい?あんまり使いすぎるんじゃないよ?」


「はい、わかってます!」



妙に物分かりのいいジュリアにドーラは「ん?」と表情を変えたが、ま、いいかと思い直した。




「今日は誰かと行くのかい?」


「えっ?」




え〜・・・と、どうしましょう?




人間の男性と知り合って、今日はデートなのよ!



なんてとてもじゃないけど言えないわ!!



ドーラは、というより魔女や魔法使いは、皆人間を良く思っていないのだ。



しかも、ジュリアの場合は魔女界と魔法使い界の王と女王の娘。



両親が望むのは、最高の魔法使いと結婚すること。




人間の男性に恋をしているなんて口が裂けても言えない。




この恋には大きな障害があるわね・・・。


でもあきらめませんからね!!


ママもパパもあたしの幸せを一番に考えてくれてるわ。


その思いを伝えれば、必ず分かってくれるはずよ!!





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