恋する魔女
ジュリアがそれを知ったのは、夜に訪ねてきたリンマのおかげだった。



あの日から来なくなったリンマが突然現れ、ジュリアは驚いた。



「リンマ・・・止めても無駄よ。あたしは今晩人間界へ戻るわ。」


「えぇ。でも、さっきドーラママが誰かと話しているのを聞いちゃったのよ。」


「え?・・・誰かって?」


「影になっててわからなかったの。でも、“人間界”っていう言葉と、あなたの彼氏の“ブライアン”っていう名前が出てきたから何かおかしいなって・・・ってちょっとジュリア?!」



それを聞いて、弾かれるようにジュリアは人間界を見渡せる水晶玉を覗いた。



“人間界”と“ブライアン”


ママがこの二語を言うときは、必ずろくでもない事が起こるときだわ。


絶対にそうはさせない!!



ジュリアは釣り上がり気味の瞳を強く光らせた。







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