恋する魔女
だが、そんな幸せを崩そうとする人物が現れた。



夜、今日は早めに上がろうと考えていた矢先のことだった。



「ブライアン!!」


「何だ、アレン?」



帰り支度をしていると、同僚が慌てて走ってきた。



「実は、急に取引先と飲みに行くことになったんだ。だけど、俺今日はどうしても抜けられない用事があって・・・」


「つまり、俺に行けと?」


「頼む!!!」



アレンは顔の前で手を合わせた。



ふ〜・・・まぁ、ジュリアが帰ってくるのは明日だし、酒をさほど飲まなければ二日酔いにもならないだろう。



「OK、わかったよ。」



そう言うと、アレンは心底ホッとしたようすだった。



「で、場所はどこ?」


「あぁ、場所は『sabbat』だ。」



な・・・・・sabbat?



「え・・・sabbatってあの、クラブのだよな?」


「あぁ。そうだよ。飲み会だせ。しかも重役ときたもんだから。」



単なるエロジジイ共だよな。



声を潜めて愚痴るアレンに対し、ブライアンはとんでもないものを引き受けてしまったと今さら後悔するのだった。




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