恋する魔女
時刻はいよいよ0時になろうとしていた。



「それじゃぁ、あたしはもう人間界へ帰るわね。」


「・・・・・・・・・」


「リンマ、今夜のことは感謝するわ。あなたが教えてくれなかったら、今ごろどうなっていたか・・・」


「あたしなんかいいのよ。それより・・・・」



そこまで言うと、言いずらいのか口を閉じる。



「それより?」



ジュリアが聞くと、リンマは思い切って聞いてきた。



「今、幸せ?」



そう聞かれ、一瞬戸惑ったが、笑顔で答えた。







「今まで生きてきた中で最高に幸せよ!」




そう答えると、リンマも安心したような顔になった。



「これから帰ったら、あたしブライアンに自分のこと正直に話すわ。」



この1ヶ月、離れて不安に思う毎日だったけど、彼はあたしのことを思って待っていてくれた。



だから、あたしは包み隠さず、あなたに全てを話すわ。



帰ってそうそう驚かせることになると思うけど、ごめんねブライアン。





「それじゃぁね、リンマ。あなただけはいつまでも、あたしの味方でいてね。」


「もちろん!今度遊びに行くから!」


「えぇ。待ってる。」




.・。*゚・.+。゚


そう言うと、ジュリアはその場から姿を消した。




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