恋する魔女
「黙れ。今日会ったばかりのお前に何がわかる。」


「え?」



冷たい瞳がジュリエットをとらえる。



「1ヶ月会えなくなったのだってもとはと言えば俺のせいだ。だから、俺が彼女を疑う資格なんてないんだ。」



離れることをジュリアが決意したのだって、彼女が俺を信頼してくれた証拠だ。


だったら俺はその信頼に答えるだけだ。


答えたいし、俺だってジュリアだけだよと、待っていたい。



「理由も何も知らない女が割って入って来るな。」


静かに話してはいるが、胸の内は、ジュリアをバカにされた激しい怒りでいっぱいだった。




ほら、案の定ジュリアのことを話しただけで、また喉が乾いてきた。



会いたい

会いたい

会いたい



果てしなく求めて止まない愛しい君。



ジュリエットは態度が豹変したブライアンに驚いていた。



ブライアンはもうこれ以上話すことはないと思い、踵を返し、後ろを振り向いた。




「・・・・・・・・・・!?」




振り向いた先に立っていたのは












「ジュリア・・・・・・」





















「ただいま、ブライアン!!」












【SIDE:ブライアン(終)】



< 125 / 217 >

この作品をシェア

pagetop