恋する魔女
「ブライアン・・・?」



ジュリアは身を堅くした。



「ジュリア・・・君に不安な思いをさせてごめんね。どれだけ辛かっただろうか・・・。」


「え?・・・・・・・」



距離を取り、ジュリアはブライアンの澄んだ青い瞳を見つめた。



「最初はね、君が僕に何か言えないことがあるってわかった時、すごく悲しかったんだ。」


「悲しかった?」


「あぁ。君にはそれくらいにしか信頼されていないんだってね。」


「ちが、違うわ!!」


「うん。今はわかってるよ。でも、君はちゃんと戻ってきて僕に話してくれた。すごく怖かっただろうね。僕も君だったらそうだったと思うよ。」



ブライアンはジュリアの頬に流れる涙を拭った。



「君の信用に答えたい。それに、僕も君を離したくないよ。」


「ブライアン・・・ホントに?」


「あぁ、もちろん。君が何であろうと、もう手放せない。それに、素敵だと思わないか?魔女を愛した男なんてきっと世界で僕だけだよ。」



そう言うと、ジュリアは抱きついて泣きながら笑った。



「ありがとう、ブライアン!愛してるわ!!愛してる。」


「僕の可愛いお姫様。魔女界から来た、僕だけの魔女さん。僕の愛にはきっと魔法だって適わないよ。」





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