恋する魔女
魚に変えられない方を選び、ブツブツ言ってジュリアと入れ違いでシャワーを浴びに行ったブライアンだった。






「ジュリア・・・魔法のことだけど。」


「えぇ。」



そう言いだしたのは、二人が朝食を食べている時だった。



「ここは、人間界で僕は人間だ。だから、僕と一緒になる覚悟があるのなら、魔法は使わないでほしい。」


「・・・えぇ。以前はあなたには魔女だってこと隠し通すつもりだったから、魔法も滅多に使わなくなってきてたのよ。だから、平気よ。」



そう言うと、ブライアンはホッとしたようで、ジュリアの頬にキスをした。



だが、ここで一番思い出したくないことをブライアンは口にした。



「そう言えば、ジュリアが魔女ってことは、お母さんも魔女なの?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・」




あからさまに嫌な顔をしたジュリア。




「お母さんは人間と結婚するのが反対なのかな?」



ブライアンはジュリアを伺いながらゆっくり聞く。



ジュリアはため息を吐いてから、正直に話し始めた。



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