恋する魔女
「元々、ママは人間が嫌いなの。だからあたしもブライアンと付き合っていることを黙ってたの。」


「うん。」


「だけど、バレちゃって。でも、ブライアンがママに挨拶したいって言ってくれたから、ママの条件を呑んで1ヶ月会わないことになったの。」


「そうだったんだ・・・じゃぁ、僕は嫌われてるんだね。」



ブライアンは、悲しそうに呟いた。



「あなたが悪いんじゃないの!あなたを、ブライアンっていう人を見ないママが悪いの。あなたの良さはあたしがよく知ってる。だから、あたしも分かってほしかった。だけど、ママはあたしを裏切ってあなたとあたしを引き離そうとしたわ!」



ベティを使って。



「でも、僕は君の大切なお母さんを無下には出来ないよ。」


「どうして?あなたを試したのよ?」


「そうだとしても、大切な君を産んで育てたお母さんだ。君はご両親がいなければ、この世にはいなかった。つまり僕とも会えなかったんだよ。」



“だから僕は君のお母さんに何度だって話すよ。それで分かってもらう”



そう言って、ブライアンは止めていた手を動かした。



ブライアン・・・・・・・


あなたがこんなに素敵な人だってママにも伝わればいいのに。




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