恋する魔女
ブライアンのもとへ行ったジュリアは、ブライアンが眉間にしわを寄せていることに気が付いた。



怒ってる・・・・・・・?



「お待たせ、帰りましょう?あ、でもその前にどこかでランチにしましょう?お腹が空いたわ!」


「あぁ。」



気付かないフリをして普段通りに接すると、やはり機嫌が悪いようだ。



先に歩き始めたブライアンの背中を見て





・・・・・・・・・・・・・・・・ヤキモチ?





と、考えた。



そう思うと、嬉しくて緩む表情を押さえられなくなってきた。




「ねぇ、ブライアン。ランチどこにする?」


「・・・・・・・・・・・・」


「この間雑誌で特集されてた新しいお店にする?」


「・・・・・・・・・・・・・」


「ブライアン?」


「ぅわっ!?」




怒って無視をしているのかと思いきや、ただボーッとしていただけだったようだ。



「どうしたの?ブライアン。」


「いや・・・・・・別に。」



さっきの表情とは違い、俯いて目を合わそうとしない。



一体何を考えているのかしら?



ジュリアがため息を吐くとブライアンは観念したのか口を開いた。





「さっきの男は魔法使い?」




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