恋する魔女
「いつまでもいじけている人は嫌なの。」



ピシャリと言うジュリアとそれを聞いて泣きそうになるブライアンを見て、ダニエルは大笑いした。



「全く。ブライアン、せいぜい捨てられないように頑張るんだな。」


「ダニエル!縁起でもないことを言わないでくれ!!」



そう言うと、ブライアンは必死にジュリアに許しを請う。



「ごめんよ、ジュリア。君との最後の日を誰にも邪魔されたくなかったんだよ。」


「それは分かるわ。でもあたし、コニーやダニエルさんにだって1ヶ月会っていなかったのよ。だから、どうしても会いたかったの!」


「うん、そうだね。・・・僕が悪かったよ。もっと君の気持ちを考えるべきだった。」



そう言い、仲直りとでも言うようにキスをしようとする二人に



「おい、お二人さん。早くいかないと今度は僕とハニーがケンカになりそうなんだけど?」



と呆れた声が聞こえた。




「あ、ごめんなさい。そう言えばコニーは?」



ダニエルの声に反応し、すぐに離れてしまったために、ブライアンの腕はスカッと空気を抱き締めた。





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