恋する魔女
“もう向こうに行ってると思うよ”


ダニエルがそう言うと、ジュリアは急いで荷物を持ち玄関を出た。



度重なるショックでテンションがガタ落ちのブライアンにダニエルは大笑い。



「想像以上に振り回されてるな!」


「・・・・・・わりぃか」


「いや、全然。彼女ぐらいだろうな。お前をここまで惚れさせたのは・・・」


「そうだな。最期の時までオレはジュリアに適わない気がするよ。」



素で、本音を話すブライアン。


二人で笑いながら、先に行ったジュリアを追い掛けた。





────────────・・・



「あ、ジュリア!!」



店の前で待っていたコニーが3人を見つけた。


そして人目を憚らず(はばからず)大声で親友を呼ぶ。



「コニー、ただいま!!」



ジュリアは、両手を広げて待ち構えるコニーに飛び込んだ。



二人はキツく抱き締めあった。



「ジュリア、やっと帰ってきた。もう待ちくたびれたよ!」


「ごめんなさいね。連絡もしないで突然で。」


「いや、仕方ないっしょ。それぞれ人には言えない事情を抱えてるもんだしね。」


「分かってくれてありがとうコニー、大好きよ!」


「あたしもだ。」



相変わらずのコニーにホッとしたり、久しぶりに会えて喜んだりで、ジュリアはテンションがあがっていった。



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