恋する魔女
「いらっしゃいませ、ようこそ。」


「11時8分からの○○○○を大人2人。」


「はい、少々お待ち下さい。」



映画館に着き、二人は最近上映され始めたラブストーリーを選んだ。



今人気の俳優と女優が出ている関係もあり、話題作なのだ。



ただ映画を見るだけだけれど、彼と見ると思うと何だか変に緊張してくるわ。



ジュリアがそう思っていると係員が戻ってきた。




「申し訳ありません。この時間のはすでに満席となっております。」


「「えっ?!」」



冗談じゃないわ。


予定を狂わされたくないし、第一せっかくいい雰囲気なのに台無しだわ!




するとジュリアは瞬きを2回した。



.・。*゚・.+。゚



「それなら、違う時間にしてもらうしかないね。」


「ねぇ、もう一度よく見ていただけない?」



諦めているブライアンを無視し、係員へ再度確認するように催促する。



係員は呆れた表情になりかけるのをごまかし、再度確認した。すると・・・




「ぇ・・・・・あ、あのお客様、申し訳ございません。・・・こちらの確認ミスだったようです。劇場の丁度中心に二席空いておりました。」


ジュリアはニッコリ。



ブライアンもホッとした。


ただ1人、係員だけは首をひねっていた。



「じゃぁ早くチケットを頂けません?」


「ぁ・・・はい。」



係員は慌てチケットを2枚二人に渡した。




「では、○列の○番と○番。劇場○となっております。ごゆっくりお楽しみ下さい。」



ジュリアはいたずらっ子のような笑みを残し、ブライアンと共にそこを後にした。





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