恋する魔女
「なんだ?」



ブライアンが返すと、フレデリクはある一方を見ている。



見てみると、それはダニエルだった。



「どうかしたか?」


「おいおい、お前上司と親しいんだろう?何か変じゃないか?」


「変?」



もう一度見てみると、書類と睨めっこをしているが、目は



「ありゃ、目が逝ってるぜ。」


「あぁ、確かに。」



書類の文字なんて見ているだけで頭の中になんか絶対に入っていない。



「プライベートで何かあったんだろうか?」


「う〜ん・・・でもあの上司が公私混同するなんてこと一度もなかったよな?」



確かにそうだ。



性格はあんなでも、仕事はしっかりやりこなす男のダニエル。



ブライアンもそれはよく知っている。



だからあんな顔になるようなミスを仕事で起こす人ではないと思うのだ。




プライベートで・・・・・




「あっ!」



一つだけあった。



ダニエルを振り回すことが出来る事が。




「なんだ?わかったのか?」


「あ?あ、いや、さっぱりだ。」



だが、これはあまり本人のためにも言わないほうがいいだろうと判断し、ブライアンは黙った。





【SIDE:ブライアン(終)】



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