恋する魔女
急いでやってきたのは、あのコニーと初めて出会った喫茶店の傍だった。




「・・・・・いないか・・・。」



周りを見渡し、コニーを探すが、見当たらない。




偶然、出会うなんてそんなことある訳ないか。


偶然に頼るなんて、ホントにコニーに対しては臆病者だな。



「はぁ・・・・・」



ダニエルはため息を吐いて踵を帰そうとしたその時





「ダニエル!!!」





確認せずとも分かる声。



今一番聞きたかった声が後ろから聞こえてきた。





「コニー・・・・・・・・・・・」





振り替えると、すでに近くまで走ってきていたコニーを両腕で抱き留める。





「ハハッ。やっぱり運命かな、俺達。」


「バカッ・・・・・」



顔を赤くし、悪態をつくも、照れ隠しと分かるからこそ、愛しさが募る。





「コニー、昨日は悪かったね。早く君に伝えるべきだった。情けないけど・・・やっぱり無理と断られることに臆病になっていたんだ。俺はそれぐらい、君を」














【SIDE:ダニエル(終)】



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