恋する魔女
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「ブライアン?」



テーブルに肘を突いて両手で頭を抱えているブライアンに声をかけると、ブライアンはハッとしてジュリアを見た。



「ジュリア・・・」



ブライアンの顔を見ると、ジュリアは笑って彼を抱き締めた。



「もう、愛想を尽かされたかと思ったよ・・・」


「そんなわけないじゃない。」


「お義母さんが君に見せたのは、僕の過去だろ?」


「えぇ、高校生くらいだったかしら。今とは随分違って、驚いたわ。」



そう言うと、ジュリアを放し、ブライアンは手で目を覆った。



「・・・幻滅したかい?」



恐る恐る聞くブライアンにジュリアはフフッと笑った。



「確かに、女の子達のことを考えると辛いけれど、言い換えれば、見る目がなかったとも言えるわ。それに、あなたが今こんなに誠実に生きているのは、あの頃のことを悔いているからじゃないの?」



あの後に何があって後悔するようになったのかは、分からないけどね。




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