恋する魔女

｢お義父さんにはいつ会えるかな？｣


｢忙しい人だから、ちょっと難しいかな？今更、パパは結婚にどうこうは言わないと思うけどね。｣



“でも一度はご挨拶させてほしいな”と言うブライアンに、ジュリアは微笑んだ。





｢どうしたの？｣



照れながら言うブライアンにジュリアは首を振って一言。




｢ホントに幸せ。｣




と、呟いた。



そんなジュリアにブライアンも優しく微笑み、額にキスを落とした。



｢僕は底無しに君に恋してるよ。｣








魔女と人間。



どこから見ても変わったカップルだが、どこから見ても愛し合っている普通のカップルだ。








そんな二人を、食器棚の中から、ブライアンがあの時お店でこっそり買っていたお揃いのマグカップが、静かに見守っていた。