恋する魔女
驚くジュリアにニヤリと笑う男たち。



「君のことは、オフィスでは有名なんだよ?」


「あの堅物男の姫は噂によるとなんと絶世の美女。」


「そんで、その彼女の写真を机に置いてるんだから。君の顔はオフィス中、いや社内中に知れ渡ったって訳さ。」



え、あたしの写真を?


いつの?いつのどれを置いてるの?




社内中ということよりも何の写真かが気になるジュリア。



お願いだから、綺麗な写真にしてて。




そう祈っている間も、男達は話を続けていた。



「社内中か。ま、確かにそうかもな。」


「あぁ。堅物とは言え、見た目もよし、身長もよし、仕事もよしときたもんだ。女がほっとかねぇよ。」



女がほっとかない?


ジュリアの耳が敏感に反応した。



「ブライアンて、やっぱりモテるんですか?」


「お、やっぱり美人でも彼女は気になるかな?」


「えぇ。でも仕方ないわ。あれだけ素敵な男性は魔法使いにもいなかったもの。」


「「「魔法使い?」」」



重なる声にハッと口を押さえた。



「えーっと、どこの世界にもいないってことよ。」





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