恋する魔女
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楽しかった1日もあっという間でもう日が暮れてしまった。



「送ってくよ。」



ブライアンはそう言ったが、ジュリアは断った。




「だってあなた歩きだもの。あたしの家まで来てたら、あなたが帰る頃は真っ暗よ。」


「そんなこと心配しなくていいんだよ。心配なのは君の方だ。」


「どうして?」


「だって、今だって暗いんだよ?帰ってる途中で何かあったらどうするんだい?」



心配してくれるのは分かるけど、それなら送ってほしくないのよね。


だって、あっちは一瞬で帰れるけど、こっちのあのマンションまではとても遠いわ。


何か彼を説得させる理由は・・・



そして考え付いた理由は




「大丈夫よ。今日帰るのは、叔母と叔父のところなの。」



ここまで言われると、観念したのか、ブライアンは引いた。



「わかったよ。」


「ありがとうブライアン。あなたは本当に優しいのね。」



すると、ブライアンは手を出した。




ジュリアは、首を傾げながらも同じように手を出した。





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