恋する魔女
「え?ジュリア?消えた?」



訳が分からず辺りをキョロキョロしていると、下から小さな声が聞こえた。



「ブライアン、ブライアン!あたしはここ!!」



声のする方へ視線を向けると、ブライアンは目を丸くした。



「ジュリア!?一体どうして・・・何でこんなに・・・・」


「それはこっちのセリフよ。」



ブライアンの視線の先には、なんと願いどおり手のひらサイズになったジュリアがいた。



「君の魔法じゃないのかい?」


「違うわ。あたしじゃない。・・・じゃぁママ?」


「お、お義母さん?いるんですか?」



だが、ドーラからの返事はない。


そこで、ジュリアがあることを思い出した。



「ねぇ、もしかしてママが言ってたのってこのこと?」


「えっ?」


「ママがブライアンにかけた魔法よ。」


「それがどうかしたの?」


普段は頭の切れるブライアンでも、動揺しているせいか全く気付かない。



そんな彼にジュリアはゆっくりと話した。



「ブライアン、よく聞いて。さっきママがあなたにかけた魔法は、他人に魔力を移す魔法だったのよ。」


「他人に魔力を移す?」


「そう。だからあなたは、魔法使いになってしまったのよ!」




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