恋する魔女
ただでさえ、ブライアンと過ごせる時間は短いのよ。


たった何十年なんだもの、シュンとしていたらもったいないわ。



いつも笑って

いつも想って

たまにケンカもして



その時が来るまで、ずっと、あなたと一緒にいたい。



パパとママだって、一緒にいたいから結婚したんでしょう?



あたしも同じ。


人間と魔女だから何よ。


あたしは誰よりもステキな恋をしていると自信を持って言えるわ。


それは、ブライアン、あなたとだからなのよ。








「そうだわ、ママに言ったからもう魔力はないから心配しないでね。」


「あ、本当?さっきジュリアが帰ってくるまでちょっと大変だったんだ。」


「何かあったの?」


「対したことはないんだけど、念を送るだけでものが浮いたりするから、楽しいなぁと思ってたらいろんなものが一斉に浮いちゃって、元に戻すのに時間がかかったんだ。」




帰ってきたときにソファにおとなしく座っていたのはそういうことだったんだ。




「あんまり悪戯をすると、魔女からお仕置きしちゃうわよ。」


「ジュリアからなら喜んで受けるよ。」


「んもう、お仕置きなんてできるわけないでしょ?」



ふいをついてブライアンの頬にキスを落とした。



「それじゃぁ、ブライアンそろそろパパのところに行きましょうか。」




< 207 / 217 >

この作品をシェア

pagetop